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革靴のタンを手入れする

こんにちは。二子玉川工房の寺田です。

 

みなさまは、どのくらいの頻度で革靴を磨いていますか?

日常的に履く革靴であれば、4〜5回履いたら1回のペースで磨くことをお勧めします。

1回あたりの着用時間や歩く距離にもよりますが、4〜5回履くと、前回磨いたときに塗った靴クリームの効果(革に光沢や潤いを与える効果)が弱まってくるからです。

 

1週間に1回履く靴であれば、およそ1ヶ月に1回のペースで磨く計算になります。

このくらいの頻度で革靴に手を加えておけば、良いコンディションを維持できます。

 

また、ここまでの頻度でなくても良いのですが、革靴の細かな部分もたまにチェックしていただきたいです。

 

 

革靴の目立たない部分

たとえば、羽根(靴ひもを通すパーツ)の下に隠れている部分。

この部分はタンやベロと呼ばれています。タンには、足の甲周りを保護するといった機能があります。

 

タンは羽根の下に隠れていますので、靴の他の部分に比べれば負担がかかりにくいです。

とはいえ、たまには汚れを落として、コンディションを整えてあげる必要があります。

 

 

タンを手入れするときは靴ひもを外す

タンを手入れするには、靴ひもを外す必要があります。

靴を磨くたび、毎回ひもを外すのは大変だと思います。

私は3ヶ月に1回くらいのペースで靴のひもを外して、タンを手入れしています。

 

手入れの手順は、アッパー(靴の足を覆っている部分)と同様です。

ブラシでホコリを落としクリーナーで拭いてから、クリームを塗ります。

 

 

タンの手入れのしやすさは、羽根の構造で異なる

タンは羽根の下に隠れているので、その開き方によって手入れのしやすさが変わります。

羽根が観音開きになる靴は、タンの手入れがしやすいです。

(このように羽根が開く靴は、「外羽根」と呼ばれています)

 

 

クリームを塗るときには、このようにペネトレィトブラシ(クリーム塗布用ブラシ)を使うことも可能です。

 

 

一方、羽根がV字で開く靴は、タンの手入れがしにくいです。

(このように羽根が開く靴は、「内羽根」と呼ばれています)

 

 

V字の狭い部分にクリームを塗るのは、なかなか難しいです。

 

 

内羽根の靴のタンにクリームを塗るとき、私は指に直接取っています。

(手が荒れてしまう可能性もありますので、指に布を巻いておくと安心です)

これならV字の狭い部分まで、クリームを塗ることができます。

 

 

タンに塗るクリームは無色がおすすめ

タンに塗るクリームは無色(ニュートラル)がおすすめです。

私は、M.MOWBRAY アニリンカーフクリームをよく使っています。

高い保湿力と、サラッとした仕上がりが特徴のクリームです。

 

 

無色のクリームをおすすめする理由は、タンが触れる羽根の裏側にあります。

靴のライニング(靴の裏革)は、ベージュなどの明るい色であることが多いです。

もし、タンに色付きクリームを塗ってしまうと、その色がライニングに移ってしまう可能性があります。

ここまで気にかけておくと、安心して手入れができるはずです。

 

 

タンも定期的なお手入れを

靴のタンは、なかなか気にすることがない部分だと思います。

しばらく放置しても靴の致命的なダメージになることはありませんが、汚れが蓄積して落ちにくくなることもあります。

また、タンを手入れするときには靴ひもを外すので、靴ひものダメージ(擦り切れてくる具合)もチェックできます。

普段履きの靴であれば、3ヶ月に1回くらいのペースで、お手入れに挑戦していただければと思います。

 

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