革靴の汚れ落としの疑問
こんにちは。シューケアマイスター工房 銀座店のアリノです。

4年ぶりの開催となる靴磨き選手権。選手名鑑が発売されます。
日本中の靴磨き職人が腕を競う靴磨き選手権2023。大会初の選手名鑑が銀座工房にも入荷しております。またこの大会に私も出場いたします。10月7日に関東予選が行われますので見守っていただけますと幸いです。
先日当店でお客様に靴磨きの手順についてご説明していたところ、こんなお声を頂戴しました。
「保湿クリームはなんとなく塗っていたけど、そのまえの汚れ落としはしたことなかった。やりかたがよくわからないんだよね。」
革靴の汚れ落としですが多くの方が共通の疑問をお持ちなようです。
Q.そもそも汚れ落としって必要?
A.古いクリームや外から運んできた汚れなどは、そのままにしておくと革へ悪影響を与えます。レザーケアはスキンケアに例えられることが多いですが、我々も帰宅したらシャワーをあびたり入浴したりして体を清潔に保ちますよね。
シューケアにおいて一番大切な工程はどれかと聞かれたら、殆どの磨き手が汚れ落としと答えることと思います。
どんなに高級な保湿クリームを使おうと、古いクリームや汚れが残っている状態では新しいクリームの浸透が妨げられ美しい仕上がりにはなりません。革の美しさを決める最初にして最も重要な工程と言えます。
Q.磨きの時汚れ落としを使う頻度は?
A.磨きを行なう度毎回使ってあげて大丈夫です。履いた後は馬毛ブラシでブラッシングを行い、トータル5~6回履いたら磨きを行ってください。
Q.汚れ落としを使う時、やめ時がわからない。
A.結論から言うと「拭いた時に布の目が埋まらなくなるまでは続けるべき」です。
拭いていくと、写真の右から左のように少しずつ薄くなっていきます。

少しずつ、取れる汚れが薄くなっていきます。
このとき始めのうちは布の目を古いワックスや汚れが埋めていきます。それが無くなってきたらOKサイン。布に色が全く移らなくなるまで頑張りすぎると場合によっては革の色抜けに繋がるので注意が必要です。
力加減は指の重さを軽く乗せるくらいです。一回で全ての汚れを取りきるのではなく、一度全体に馴染ませることで汚れを浮かせてあげてから拭い去るイメージです。

ファーストタッチでは右の濃さでしたが、何度か作業を続けると左のように。
また明るい色の革に汚れ落としを使う時は、特に量を少なめに加減してあげてください。あまり量が多いと最初に乗せたところにグッと入り込みすぎてしまい、シミになるおそれもあります。
色に限らず量は基本的に布が軽く濡れる程度で大丈夫です。
最後に、今回使用したアイテムのご紹介です。
●M.MOWBRAY ステインリムーバー
●M.MOWBRAY リムーバークロス
いかがでしたでしょうか。
工房ではお預かりでのケアも承っています。またケア方法を実演でご紹介もできますので、どんな些細なご質問でもお待ちしています。
では良いシューケアライフを。
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シューケアマイスター靴磨き工房 三越銀座店
東京都中央区銀座4-6-16 銀座三越 5F
工房直通:03-3535-9637
Twitter:@ginzashoecare
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