雨に打たれた後に塗る最適なクリームは何？

こんにちは。京都工房の西澤です。

梅雨も本番。革靴が雨に濡れてしまう機会が増えてくると思います。そのまま放置してしまうと、まだまだ履けていた靴も、いつの間にか劣化してしまうかも。そこで今回は革靴が雨に濡れた時に活躍するクリームを1つご紹介したいと思います。

雨に濡れた革はどうなるの？

まず、革が雨に濡れるとどうなるのかについてご説明します。まず革とは油分や水分を含むことで柔軟な状態をキープしています。革が雨に濡れてしまうと、濡れている時は水が革の中に入っている為、少し柔らかくふやけたような状態になります。そこから時間が経過すると水は乾燥し、革は乾いた状態になります。

これは何が起きたかというと、本来革の中に入っている油分や水分が、雨水と一緒に外に流れ出てしまっているのです。油分、水分は革を柔らかく良い状態に保つための成分。その成分が流れ出ることが革の乾燥状態に繋がります。これが雨に濡れた靴に起こる流れです。

水分と油分が無くなった革のままで、革靴を履いてしまうと、屈曲部分が曲がるたびに大きな負荷が掛かり、乾燥した革は切れやすくなってしまいます。革は既に死んでしまった動物の革です。人間の肌のように自然に傷が治るようなことはありません。革が切れるとは革製品を持つうえで最も懸念していきたいことなのです。

さてここまでの話で雨に濡れた後、何もせずに履き続けることがいかに危ないかご理解いただけたのではないでしょうか？

長くなりましたが、次が本題の濡れた後に行う簡単なお手入れ方法についてのお話です。

乾燥して出ていってしまった成分を補給しよう

前途でもお伝えしたように、雨に濡れた後に革から流れ出る成分は水分と油分です。

単純な話ではありますが、出ていった成分が入ったクリームを塗ってあげることで、革が乾燥し硬化することは防げます。

では油分や水分が入ったクリームとはどのようなものなのか。実は革靴をメンテナンスするクリームのほとんどには両方の成分が配合されています。中には水分を入れていない油性クリームといった種類のクリームがありますが、多くは乳化性と言われる両方の成分を含んだクリームです。クリームの底に貼られているシールを見ると乳化性や油性といった種類が書いていることが多いので、そこで確認できます。

そんな乳化性のクリームの中でも、雨に濡れた後の革に対して有効なクリームがあります。

M.MOWBRAY デリケートクリーム

弊社で取り扱っているベストセラー商品の一つです。

こちらのクリームは容器を傾けるとこぼれてきそうなほどに水分量の多いクリームです。

主な成分は「水分」「油分」。多くの水分でカサカサした革に水分を与え、油分で革を保革します。

油分だけでカサカサの革のコンディションを取り戻そうとすると多くの油分を補給することになります。革は油を入れすぎると「べたつき」「ツヤが出にくくなる」「型崩れ」など様々な問題にも繋がる可能性があります。油分も補給でき、多くの水分を与えることのできるデリケートクリームは革製品を持っている方にとっては非常に助かるクリームです。

デリケートクリームは雨に濡れた後のメンテナンスにおいて非常に適したクリームです。

これからの梅雨を乗り切る為にも一つ持っていてもいいクリームですね。

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