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失敗して、磨き方を変えて、掴んだコツ

GINZA  SHOESHINESHOP

こんにちは。銀座工房のナガオです。

 

私が工房で、ある革靴を磨いていた時のことです。

いつも通りの手順で仕上げたつもりでした。

しかし、革の表面をよく見ると全体にムラがありました。

 

原因を探るため、同じ手順で磨くところを先輩に見てもらいました。

すると、ムラができた原因は3つあることがわかりました。

 

・クリームを多く塗りすぎている。

・クリームの塗り方が悪い。

・クリームを塗ってからツヤを出すブラッシングを行うまで、時間を置きすぎてしまっている。

 

それぞれを解消するため、具体的な方法を先輩にレクチャーしてもらいました。

 

 

クリームの適量は、片足につき米粒2、3粒

クリームの量が多すぎたり少なすぎたりすると、ムラになります。
クリームを塗りすぎた部分とそうでない部分に差が生じるからです。

片足あたりの適量は、米粒2、3粒程度。

1回あたりに塗る量をできるだけ少なくして薄く広げ、足りない場合は少しずつ継ぎ足しながら最適なクリームの量に近づけます。

 

 

専用ブラシでクリームを押し込む

クリームはペネトレィトブラシで円を描くように押し込みます。

ペネトレィトブラシとは上の画像で右手に持っている、クリームを塗るための専用ブラシです。
このブラシにクリームをとり、毛先を革に押し付けるように塗ります。

円を描くようにブラシを動かすことが重要です。
革の表面の凹凸に様々な方向からクリームが入り込むことで、ムラができにくくなります。

 

 

クリームを塗ったら即ブラッシング

ペネトレィトブラシで片足にクリームを塗ったら、時間を置かず、ツヤを出すためのブラシをかけます。

豚毛や化繊など、毛質の硬いブラシを使うとツヤが出やすいです。

即ブラッシングを行うことで、クリームに含まれるロウ分が表面で固まる前に革に馴染ませることができ、ムラができにくくなります。

 

 

確実にムラなく仕上げる方法

先輩からのアドバイスを踏まえて、自分なりに作業の流れを見直しました。

米粒1粒分のクリームをカカト部分に塗って、豚毛のブラシをかける。側面に塗って、ブラシをかける。つま先に塗って…。

このように作業の工程を短く切り、ムラになっていないことを確認しながら仕上げました。

 

短く区切った作業に慣れてきたら、一回あたりに塗るクリームの量を少しずつ増やし、塗る範囲も広げます。

このように徐々にステップアップすることで、磨き上げる時間も短くなりました。

 

 

クリームは少なめ。革に押し込んだら、すぐにブラッシング。

革靴をムラなく磨くために、私が掴んだコツです。

みなさまも、ぜひ日々の靴磨きで意識してみてください。

 

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