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【CtiyClbe】前編:フローシャイムだけじゃない!ヴィンテージアメリカ靴のスゴイところ

FANS.浅草本店YUMA.です。

 

今日はちょっぴり珍しい一足をご紹介。

「CityClub」です。

20世紀初頭、アメリカ靴の隆盛時代を謳歌したとあるシューメイカーがありました。

1911年に誕生したインターナショナルシューカンパニーです。

「CityClub」はそのインターナショナルシューカンパニーの保有するブランドのひとつ。

 

正確にはインターナショナルシューカンパニーの前身であるPeters Shoe Company(1895年創業)が

「CityClub」のブランドをもともと持っていましたが、1911年の合併を機にPeters Shoe Companyの名前は無くなってしまいました。

しかし、「CityClub」というブランドはそのまま残り、インターナショナルシューカンパニーが抱える30以上のネームのひとつとして展開されていました。

当時は大衆靴的立ち位置のブランドだったようです。

今回のペアの詳細は分かりませんが50~70’sくらいでしょうか?

ロゴで判定もできるそうですが詳しい方教えてください。

シボ革のアッパーは雰囲気抜群。

さらに特筆すべきは底付け。

かまぼこ板のような極厚ソールが戦車のようですが

なんとウェルトが2枚あわせになっています。

ミッドソールも一般的なものの倍ほどの厚みがありました。

合成素材でしたが経年硬化してカリカリに割れています。

 

あまりにもソールが硬くて履いていられないということで

今回オールソールカスタムしました。

まずはキャッツポウリフト(これも定番ですね)を外します。

むっちゃ柔らかくて速攻に摩滅しそう(笑

するとどうでしょう。

釘部分の革が崩壊しています。(カカト部分)

長い年月を経て酸化しきるとこんなふうになってしまうのです。

よく「靴職人が口に釘を含むのはわざと錆びさせて抜けにくくするため」という解説文を見ますが

個人的にはそれも30年がいいとこかなって気がします。

それ以上経つと釘も革も粉っぽくなってスルスル抜けたりなんなら折れたり

剛性を維持できなくなってる印象です。

もちろん普通にちゃんと履いてたら30年オールソールしないなんてことありえないので

ヴィンテージやデッドストック特有の症状とも言えます。

もっとも、釘や鉄シャンク以外の部分はしっかりしてます。

革繊維が堅牢でダレてもいません。このへんは大衆靴であってもさすがのヴィンテージクォリティです。

 

ところがどっこい。

中底がこの有様です。

ズタ&ボロ。

通常なら中底交換するところですが、そこはビンテージ靴。

現代のシンプルなグッドイヤーとは一味違います。

 

リブテープの裏をめくってみると……

中底の一部を切り開いて羽根をつくり、その羽根ごとリブテープと縫い込んでいます。(スケールの10mmあたり)

現代だと一部のウエストンやヴァイバーグがその手法を取り入れていますが、

最近は滅多にお目にかかれない仕様です。

 

現代ではボンドの性能が発達しリブ剥がれのリスクが低減したことで

採用するところはほとんどありません。

(なめしの規制が強まり加工に適した良い革質の底材が昔のように入手できないため、という側面もあるようです※明確なソースありませんので余談くらいできいてください。)

 

ですので今回は貴重なオリジナルを残すために傷んだカカト部分の中底のみ交換しています。

劣化部分は切除しアッパーに合わせて成型後、

割れ防止と吸湿性UPのため吟を剥いています。

つなぎ目はなだらかにして足当たりに影響が出ないように調整しました。

ここまでくればあとは普段通りのオールソール工程となります。

続きは次回!

 

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