Meister interview vol.56 〜 磨き座 継 西岡 ぺこさん 〜
革靴、皮革製品、靴磨きやファッションなどに精通しているプロフェッショナルな方々を、
M.MOWBRAY認定のシューケアマイスターがインタビュー。
お仕事の内容、こだわりや人となりについてご紹介する企画です。

今回インタビューにご協力してくださったのは、
兵庫県姫路市に店舗を構える靴磨き専門店「磨き座 継」の西岡 ぺこさん。
姫路唯一の靴磨き専門店として、靴磨き、修理、シューケア用品の販売を行う同店。
革を長く愛用するためのケアを通して、お客様の大切な一足に寄り添っています。
今回は、靴磨きの道へ進むきっかけや、日々の仕事で大切にしていること、
ファッションやレザーアイテムへの想いについてお聞きしました。
老舗靴屋の家系から、靴磨きの道へ
■まずは現在のお仕事内容について教えてください。
姫路唯一の靴磨き専門店「磨き座 継」を営んでおります。
靴磨き、修理、シューケア用品の販売を行っています。
■このお仕事を始めたきっかけは何だったのでしょうか?
母方が80年以上続く老舗靴屋だったことが、この業界に入るきっかけです。
その中でも、TWTGの石見さんに初めて靴を磨いてもらった時のことが大きな転機になりました。
その磨きに感動して、「靴磨きで食べていこう」と決意した瞬間でした。

独学で積み重ねた、遠回りの日々
■技術を身につける中で、苦労したことはありますか?
靴磨きに興味を持った頃は、今ほど情報が多くありませんでした。
本当に手探りで、いろいろな実験を繰り返しながら、その結果をノートに書き綴って技術を高めていく日々でした。
今から始めるよりも、かなり遠回りなやり方だったと思います。
苦労といえば苦労ですが、その経験が確実に今につながっているので、自分にとってはとても大事な部分でもあります。
姫路の革を使った、思い入れのある一足
■過去に行った企画で、特に思い入れのあるものはありますか?
姫路のタンナーさんの革を使い、アーチケリーに別注した靴の受注販売会です。
インソックに当店のロゴを入れてもらったこともあり、とても感慨深い企画でした。
地域の革と、自分のお店の想いが一足の靴として形になったことは、今でも印象に残っています。

喜んでもらえた時の笑顔が、一番のやりがい
■お仕事のやりがいについて教えてください。
いろいろなことがありますが、やはり結果として、お客様に笑顔で喜んでもらえた時ですね。
靴磨きは、ただ綺麗にするだけではなく、
その方にとって大切な靴をもう一度気持ちよく履ける状態にする仕事だと思っています。
だからこそ、喜んでいただけた瞬間が一番うれしいです。
妥協せず、一つ一つ丁寧に
■日々の仕事や暮らしの中で心がけていることはありますか?
妥協せずに、一つ一つの作業を丁寧に行うことです。
靴の状態は一足ずつ違いますし、革の表情もそれぞれ違います。
だからこそ、その靴に合った向き合い方を大切にしています。
■物を大切にするために習慣にしていることはありますか?
靴に限らず、服も日々のブラッシングを大切にしています。
少し手をかけるだけで、状態の持ち方は変わってくると思います。
“革への愛”を感じるものに惹かれる
■靴や革ジャンはどのくらいお持ちですか?
いっぱいあります(笑)。
■好きな靴や革ジャンのブランドはありますか?
革が好きなので、モノづくりへの愛を感じるブランドはすべて好きです。
ブランド名だけではなく、その背景にある作り手の想いや、素材への向き合い方に惹かれますね。
■靴や革ジャン以外で、好きなレザーアイテムはありますか?
特定のブランドがあるというより、レザーアイテムは長く愛用できるものなので、
そのアイテムに思い入れを持てるかどうかで選んでいます。
長く使っていく中で、自分だけの表情に育っていくところが革の魅力だと思います。
アーチケリーとの出会いと思い出の靴
■一番のお気に入りの靴、レザーアイテムは何ですか?
アーチケリーで別注させてもらったサービスシューズです。
それから、アーチケリーと出会うきっかけになった雑誌『2nd』の表紙に載っていた、
コードバンの内羽根ウィングチップも思い入れがあります。
雑誌で見た一足との出会いから、実際に別注という形につながっていったことは、自分にとって特別な出来事ですね。

ケアで大切なのは、革に合った選択
■シューケアについてのこだわりを教えてください。
革の仕上げ方に適したアイテム選びをすることです。
同じ革靴でも、革の種類や仕上げ方によって必要なケアは変わります。
その状態を見極めて、適した方法を選ぶことを大切にしています。
■ケアについて、普段から考えていることはありますか?
どうすれば長く愛用してもらえるかを一番に考えています。
その場で綺麗にすることはもちろんですが、その後も気持ちよく履き続けてもらえることが大切だと思っています。
保管前のひと手間が、長く使うための基本
■革ジャンや靴の保管で気をつけていることはありますか?
保管前には、シーズンの汚れを落とすことを一番大事にしています。
保管する時は、不織布やシューズバッグのような通気性のある袋に入れて、風通しの良い場所に置くようにしています。
汚れや湿気を残さないことが、長く使うためには大切ですね。
おわりに
「妥協せずに、一つ一つの作業を丁寧に行うこと。」
西岡さんの言葉からは、靴磨きという仕事に対する真摯な姿勢と、革への深い愛情が伝わってきました。
手探りで技術を磨いてきた日々。
姫路の革を使った別注靴への想い。
そして、お客様の笑顔を何より大切にする気持ち。
磨き座 継には、ただ靴を綺麗にするだけではなく、大切な一足を次の時間へつないでいくような温かさがあります。
革靴やレザーアイテムを、もっと長く、自分らしく楽しみたい。
そんな方にこそ訪れてほしい、姫路の靴磨き専門店です。

今回のインタビューは以上です。
次回のインタビューもお楽しみに。
店舗情報
磨き座 継
〒670-0922
兵庫県姫路市二階町32
TEL:079-240-8970
営業時間:11:00〜19:00












