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ブラッシングの向きには正解がある?

こんにちは、シューケアマイスター日本橋工房のナガオです。


「靴磨きのブラッシングは、どう動かせばいい?」とご質問をいただくことがあります。

“ブラッシングは常に同じ向き(動き)が正解”というより、ブラシの毛の種類と目的(用途)によって正解が変わるのがこのブログのミソです。

 


ブラッシングは大きく分けて、
1) ホコリを落とす

2) クリームを革に押し込み馴染ませる・ツヤを出す

3) 仕上げでツヤを整える
という役割があります。

ここを理解すると、向きや当て方がわかりやすくなります。

 

まずはその役割ごとに向いているブラシの毛の種類を簡単にご紹介。
• ホコリ落とし→馬毛

• クリームを塗ったあとのツヤ出し→豚毛

・仕上げ→山羊毛(馬のたてがみでもOK)

同じ「ブラッシング」でも、毛の種類によっては役割がまったく別物です。

馬毛は表面のゴミを払う“掃除”、豚毛はクリームを伸ばして“押し込んで磨く”、山羊毛はツヤを“整える”イメージです。

 

馬毛ブラシ:ホコリ落としは「流れに沿う」

馬毛は柔らかく、表面をサッとなでるのが得意。ここで重要なのがブラッシングの向きです。


馬毛の基本の当て方
• コバ(靴底の側面)に沿ってブラッシング
• 履きジワ(ボールジョイント)に沿ってブラッシング


靴はパーツごとに凹凸や区切り線があります。

馬毛はその線に逆らわず、溝や段差に沿って動かすとホコリが効率よく取れます。
特にコバはホコリが溜まりやすいので、コバの方向に沿ってかけると取り残しが減ります。

履きジワも忘れずにブラッシング。

 

豚毛ブラシ:ツヤ出しは「最初→その後」で向きを変える

 

豚毛はコシが強く、クリームを塗った後に真価を発揮します。ポイントは、最初から円でブラッシングし続けないこと。


1) 最初は「コバに対して垂直」にブラッシング
豚毛の最初の工程は、クリームを“ならす”よりも、革の表面に薄く均一に広げて押し込んでいくイメージ。

 

効率良くブラシを動かそうとすると、どうしてもコバに対し平行な動きが多くなってしまいます。
ここで、コバに対して垂直(=靴の長手方向に対して横切るような動き)にかける動きを挟むと、クリームのムラが切れて、ブラシ跡が残りにくく仕上がりが均一になりやすいです。

 

2) その後は「円を描くように、いろんな方向から」
ムラが落ち着いたら、次はツヤを引き出す工程。
この段階では、円を描くように動かしつつ、向きを固定せず色んな方向から当てます。ツヤが出にくい場所は、ブラシの方向を変えると急に乗ってくることがあります。

つま先正面、カカト正面、土踏まずはとくに磨き残しが出やすいため、忘れないように注意してみてください。

 

山羊毛ブラシ:仕上げは「円を描くように、いろんな方向から」

山羊毛はとても柔らかく、仕上げ用。ここで強く押し当ててゴシゴシすると意味がないので、軽いタッチで表面のツヤを整えることが目的です。
• 円を描くように、いろんな方向から
• 力は入れず、スピードと回数で整える
豚毛で出したツヤを、山羊毛で「面」としてきれいに揃える感じ。写真映えするツヤは、この仕上げが効いてきます。

山羊毛ブラシのワンポイントアドバイス

山羊毛でブラッシングするときに毛が抜けたら、それはクリームが革の表面に残って山羊毛が引っかかっているサイン。一旦戻って豚毛でブラッシングし、山羊毛の引っ掛かりがなく毛があまり抜けなくなったら仕上げ完了です。

 

 

まとめ:ブラッシングの向きの“正解”は目的で決まる

• 馬毛:コバや履きジワに沿って(ホコリ落とし)
• 豚毛:最初はコバに垂直 → その後は円+多方向(ツヤ出し)
• 山羊毛:円+多方向で軽く(仕上げ)

 

ブラッシングの向きを変えるだけで、靴磨きの仕上がりも変わります。

ぜひお試しください。 

 

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三越日本橋本店 本館2F 紳士靴売場

メンズシューズケア&リペアカウンター

工房直通:03-6225-2078

 

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