「育った」豚毛ブラシってなんだろう?
京都店 2021年02月03日
シューケア工房京都店、西澤です。
靴磨きには基本的なブラシとして、
・ホコリ落としに使う「馬毛」ブラシ
・ツヤ出しに使う「豚毛」ブラシ
の2種類があります。
今回はツヤ出しに使う豚毛ブラシについてご紹介します。
「育った」豚毛ブラシの性能
靴磨きをする人の間では、使い込んだブラシを「育った」ブラシと表現することがあります。
この「育った」とはどういう意味なのか。
「育つ」とは、ブラッシングを使い続けるなかだ、靴クリームが毛に浸透していくことを指します。
写真でその「育った」ブラシを見てみましょう。
左側が、「育っていない」ブラシ、右側が「育った」ブラシです。
「育った」ブラシをアップで見てみると、
毛の半分ほど色が変わっています。この色が変わっている部分にクリームが浸透しています。
一方「育っていない」ブラシは、
表面にうっすらと色がついている程度。
育ったブラシはクリームが十分に浸透し、毛の色が濃くなっているのです。
育ちの差を検証
ではこの「育ち」の差が、どれほど仕上がりに影響するのか検証します。
クリーナーで汚れを落としたマットな靴に、ブラッシングだけでどれだけのツヤを出せるのかを試します。
左側は「育っていない」豚毛ブラシの結果です。
マットな状態に比べると、少しツヤが出ました。
右側は「育った」豚毛ブラシの結果です。
靴クリームを塗った時に近いツヤが出ています。ブラシの毛に浸透した靴クリームにより、これだけのツヤを出すことができます。
革靴はお手入れを重ねるたびにエイジングが進み、革が育っていきます。
同時に、お手入れで使う豚毛ブラシも、育ち、変化していきます。
育ったブラシは、靴磨きをより一層楽しくしてくれます。
豚毛ブラシを育てる魅力。ぜひ体験してみてください。
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