鏡面磨きのグラデーションを紐解く
こんにちは。シューケアマイスター工房日本橋店の鈴木です。
靴磨き選手権大会、名を改めて【SHOESHINEGRANDPRIX】の公認大会が全国各地で始まりました。
アマチュアの方対象ではありますが、プロ顔向けで大盛り上がりですね。
私自身も負けないように、気合を入れ直して練習に取り組んでいます。
さて今回は、鏡面磨きで私が意識しているグラデーションについてご紹介します。
使うアイテムは、M.MOWBRAY リキッドワックスとSANOHATAブラシ馬毛です。
柔らかく短い毛であれば他のブラシでも代用できます。
指塗りや、布である程度ベースができている状態から、グラデーションをつくっていきます。
まずは、ワックスが付いた状態の布に、リキッドワックスと水を1滴つけます。
全体を均しつつ、グラデーションを作りたいところを中心に触っていきましょう。
少し曇りが出たら、水をブラシに少量つけて優しくブラッシング。
※全体ではなくグラデーションをつけたい箇所にブラシをあててください。
これを数回繰り返していきます。
グラデーションを意識しつつ、最後まで仕上げていきます。
分かりやすいように、右足と左足でグラデーションに差をつけてみました。
右足(全体グラデーション)
左足(履きジワ手前グラデーション)
右足は甲に向けてぼやっと感を広くとって、左足は履きジワの手前で薄いグラデーションをつけました。
左右を比べると光り方の印象が違います。一言表すと右足は調和、左足は強調のイメージです。
実際に作業しているときの意識しているグラデーションの割合を数字にしてみました。
見える化するとより違いがわかります。
グラデーションを細かくすれば靴全体とのバランスが取れて、少なくすればより光を強調することができます。
シチュエーションや靴のデザインに合わせてグラデーションを使い分けられるようになると、より鏡面磨きを楽しめます。
いつもの鏡面磨きに付け足す1つのエッセンスとして楽しんでいただけると幸いです。
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三越日本橋本店 本館2F 紳士靴売場
メンズシューズケア&リペアカウンター
工房直通:03-6225-2078
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