スエードのお手入れはクリームではなく〇〇
こんにちは。京都工房の西澤です。
店頭に立っていると数年前に比べてスエードの靴がよく売れているなぁと感じます。
昔ほど秋、冬のイメージが無いのかもしれませんね。
そこで今回はスエードのお手入れ用品の中でもオススメのアイテムをご紹介しようと思います。
栄養補給も防水もこれ1本
こちらはスプレータイプのお手入れアイテムです。
役割は革への栄養補給と防水効果の付与です。
スムースレザーと呼ばれる一般的な革の場合、靴クリームで油分を与えます。
革は油分や水分を与えることで乾燥から守ることができ、柔軟性も維持できます。
一方、スエードを含む起毛素材はクリームを塗ってしまうと、一瞬で毛が固まってしまいます。
そこで毛を固めずに栄養補給する方法としてスプレーという形が主流になりました。
油分を含むスエードカラーフレッシュは色を鮮やかにする効果も持ち合わせているため、
栄養補給以外の見た目のメンテナンスとしても活用できます。
スエードのお手入れを実際にやってみた
ここからは実際にスエード靴をメンテナンスしてみて仕上がりを見ていきます。
①シュートリーを入れます
まずは靴にシュートリーを入れます。
スエードは柔らかい素材の為、形が変形しやすいです。
変形してしまうと、この後の作業がやりづらくなってしまいます。
シュートリーをお持ちでない方は靴の中に紙を丸めた詰め物をするだけでも格段にやりやすくなります。
②ブラッシング
次はブラッシング作業です。
今回はスプレーを取り上げていますが、同じくらいスエードのお手入れの主役といっても過言でないのがこのブラッシング作業です。
スエードが汚く見えてしまう要因が大きく二つあります。
一つ目は、毛並みが色々な方向に向くことで色ムラができる。
二つ目は、毛と毛の間にホコリなどのごみが入り込み白っぽく見える。
この二つの要因ですが、どちらもブラッシングをすることで解決できます。
スエード用のブラシと聞くと真鍮が埋め込まれたブラシを想像される方も多いと思いますが、
ゴム製だったり馬毛ブラシや豚毛ブラシでお手入れしている方もいるため、これじゃなきゃダメ!といったものはありません。
毛足が長く奥に詰まったゴミが取りにくい場合は真鍮ブラシ、毛足が短い場合は馬毛や豚毛といったように自分に合うブラシで大丈夫です。
注意点として、スムースレザー用で使用しているブラシをスエードと併用してしまうと、ブラシについている油分や蝋分がスエードに移ってしまい毛が固まってしまうので、スエード専用のブラシを用意しましょう。
③スエードカラーフレッシュを振りかける
ブラッシングでゴミを取り除いた後、靴から50センチ以上離して靴全体に振りかけます。
一カ所に集中して振りかけるのではなく、靴またはスプレーをこまめに動かしながら均一に振りかけます。
この作業を2~3回繰り返すと強い防水力が生まれます。
ちなみにこのスエードカラーフレッシュにはラージサイズがありますので、スエード靴を複数お持ちの方はこちらのサイズがお得になります。
④ブラッシングで整える
スエードカラーフレッシュを振りかけたあとは①と同様のやり方で毛並みを整えます。
⑤完成
今回は写真右側の靴をお手入れしました。
靴自体がもともとそこまで汚れていなかったため分かりにくい部分もありますが、
写真越しでも色鮮やかになりました。
まとめ
今回ご紹介したお手入れ方法ですが、より細かくするとスエードクリーナーを使った汚れ落としの作業や、より発色を良くするスエード&ヌバックトリートメントといった工程もあります。
ただいきなりすべての工程をするのも大変なのは理解できますので、まずはできるところまでやっていきましょう。
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