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Pick Up Interview 「Dr.ネイル爪革命スポーツフットケア東中野店」の大久保 彰さん 1/2

本日のインタビューはフットケアのお店「Dr.ネイル爪革命スポーツフットケア東中野店」の大久保 彰さん。

キックボクシングの選手からトレーナーに転身。その後現在の仕事に携わっていますが、選手目線のアドバイスが与える安心感がとても優しい素敵な方。アスリートの来店も多いということで非常に面白いお話を聞けました。

それでは、どうぞ!

 

レオ(以下レ):今日は、インタビューに応じて頂いてありがとうございます。早速質問させていただきたいのですが、今の仕事をするきっかけはなんでしょうか。

大久保さん:もともとキックボクシングのトレーナーをやっていて、身体を診ることが出来る人はいるけど、足を見ることが出来る人はあまりいないんですよね。サッカー選手やランナーの人は特にそこが重要で、足を踏まれると爪が変形したりぼろぼろになってしまうんです。あとはトレイルランニングの選手もそうです。この前、来てくれたんですけど爪がすごかった。下りのときに靴の中で爪がぶつかるから負担がすごくて。

選手として活躍していただけあって身体がしっかりされています。マッサージなどの施術にも活かされています。

 

レ:負担は掛かりそうですよね

大久保さん:そうなんですよ。まずは下りで足指の前の方にタコができたりして固くなるんです。固くなると今度は爪に衝撃が直に伝わるので、厚くなります。それが続くと自分で切れないくらいに厚くなって。それで「直してください」と尋ねられる方が多いです。

レ:戻すというのはどういった方法でですか?そもそも戻るんですね……。

大久保さん:戻せます。歯医者さんで使うようなダイヤモンドのリューターで削って戻してあげる。人によって爪の状態はいろいろありますが、それに合わせてヘッドの形状を選んで直していきます。僕も、自分の小指の爪を直してますよ。

 

魚の目やタコ、足の皮膚が硬化した部分を削るために用意された様々なヘッド。小さいのから大きいのまで作業に応じて付け替えます。

 

レ:おお!

大久保さん:今、きれいな爪が生え始めていて、もっと黒くて厚みがあったんだけど随分削って治しました。これは一般の方にも起こることです。靴が合っていないと指が押されて、圧迫されると爪が前に伸びなくなって、上に上がっていく。男性が多いんですけど、女性もいます。なので本当に誰にでも起こる可能性があります。それと、そうなるとみんな諦めちゃうんです。でもですね、治るんですよ。皆さん知らないで諦めちゃうので僕のお店みたいなところを調べてもらって、元のきれいな爪に戻して貰えれば。あ、話がそれちゃいましたね。今の仕事をするきっかけは、スポーツ選手でも状態が良くない人が多い中で、学校で専門の勉強をしていたら「一般の方にも多い」って知って。例えば女性の場合だと巻き爪や魚の目。それがやっぱり多いです。

レ:足のことってなかなか知る機会がないと思っていて、例えば雑誌でも身体の鍛え方とかケアの方法は載っていますが、足を特集することってほとんどないと思うんですね。

大久保さん:そうですね。整骨院の先生なんかもたまに言われる方がいるんですけど腰をいくら治しても、やはり足から歪むんですね。例えば魚の目があると体重がそこにかからない歩き方をする。そうすると結局体のバランスは崩れちゃいますよね。足の裏が治っていないと意味が無いというか。整骨院の先生でも中には僕と同じように学校で勉強される方がいましたよ。「根本的なところは足なんだ」って言って。
対症療法ではなく、根本に手を付けると言った感じで。いくら腰が治っても腰が痛いっていうとまずは足から。土台がしっかりした後に腰の治療に行くような形がベストですね。

レ:身体の故障なんかはアスリートの方のケースはニュースなどで知る機会がありますが足に関しては今回初めて知りました。

大久保さん:ランナーの方のケースだと、女性の角質ケアってあるじゃないですか?あれが実はパフォーマンスの向上につながるんですよね。足にクッション性を持たせることが出来るんです。靴にもクッション性はもちろんあるんですけど、競技志向の方やプロの方はソールが薄いものを履くんですよね。クッション性の高い靴ですと足に負担はかかりにくいけど重さでスピードがどうしても落ちてしまいます。だったら足のクッション性をどうにかしようと。自分の足が固いといくらクッション性が高いものを使っても効果があまり期待できない。足の角質をケアして、保湿しすれば足にクッション性が生まれて本来の仕組みでカバーできるということですね。いくら靴へ意識を向けても足の方も気にかけないと意味がないですね。トレイルランニングやランナーの方はうちでは、そうします。僕が勧めているのもありますが、今みたいな話をすると「そうですね」と頷く方が多いです。「言われてみれば」なんて。

レ:足が持つ本来の力を引き出してあげるフットケアという点がとても面白いです。私が感じている面白さにもつながっていることだと思いますが、この仕事のやりがいは何でしょう。

大久保さん:直に「ありがとう!」が伝わることです。巻き爪なんかはもうそれは「痛い痛い」って来るんですよ。痛いですよね。それをワイヤーを横から引っ掛けて治すのですが、これは本当にかけた瞬間に痛みが取れる。帰っても痛くないので「ここに来れば痛くなくなる」と思っていただいている方もいます。

レ:治し方によっては治療中も、後も痛い場合がありますよね。

大久保さん:そうですね。痛くて自然に歩けないなんてこともあったりします。また、人によっては「競技を辞めたほうがいいですよ」なんて言われることもあったそうです。治して、続けたくて相談に来たのに。

レ:私も野球をやってる時に一度肘を壊したことがあってそのときにたまたま行っていたお医者さんが投げ方やケアの話が出てきて。そういったところで、もともと競技者であることのメリットというか、受ける側としても安心感は増しますよね。本当に痛みが取れたりするとありがとうって言いたくなりますね。そういった本当に喜んでもらえることがやりがいになっているのでしょうか

大久保さん:そうですね。痛いのが良くなれば目で見て反応として返ってきます。それが言葉として「よかった!ありがとう!」と。でも「こちらこそ来てくれてありがとう」って思いもあるから結局お互いありがとうっていう感じで。それがいいですよね。本当に。

レ:キックボクサーとして活動を続けていらしたという話を事前に聞いていましたが、どのタイミングで今の仕事に就こうって思いましたか?やはり何か「ありがとう」を頂いたことがターニングポイントでしたか?

大久保さん:実は今年の3月までキックボクシングのトレーナーをやっていたのですけれど「ありがとう」を直でいただいたのが、一年くらい月に一回ボランティアで老人ホームでマッサージをしていたときで。
その時にお年寄りからもらうありがとうって桁違いで。一般の人からもらうものよりも正直言ってありがとうのレベルが違っていて。感謝のされ方が違いました。一番しびれちゃったのが98歳のおばあちゃんに足をマッサージをし終わった後に「これは今まで頑張ってきた人生のご褒美だ」なんていう風に言ってくれて。

レ:すごいですね。

大久保さん:直でありがとうをもらえるすごい仕事だなと思って。キックボクシングも選手を送り出して勝ったら「ありがとうございました」みたいな形が続くんですよ。でも、もっと凄かったですね。戦争を潜ってきてみたいな形の人にありがとうって言われるのは。それとやっぱりもっといろいろな人が良くなってくれればなっていうのがあって。ビジネス的にも足に目をつけてる人がいないのでチャンスかなというのも少しはありましたが。それでもあの「ありがとう」は印象的ですね。

レ:アスリートと一般の方と分けるわけではないんですけど、その一般の方へのボランティアでの作業っていうところはすごい良いきっかけになったんですね。そういった日常生活での特別な感動が今の道へと進むきっかけになったと思うのですが、反対に特別なことではなくて日々習慣的に続けていることってありますか?

大久保さん:習慣的にとは違うかもしれないですけど、どの治療でもマッサージでも心は大事にはしていますね。とにかく心を入れる。こっちの気持ちが伝わると。これは昔のマッサージの先生教えてくれたんですけど技術とかじゃなくてマッサージをやるじゃないですか。自然と相手僕の心臓の距離が近くなってくるんですよね。リズムを軽く感じる状態なるので。そうするとお客さんもリズムを感じてくれるのか息が合ってくるような感覚があったりするんです。

レ:それすごいですね。「息が合う」なんて言葉通りですね。

大久保さん:とにかく「よくなってほしい」と思いながら心を入れることをしています。マッサージは実は「他人に触れる、触れられる」というすごいことをしているんです。なのでそこに心を入れないと逆に不快な気分になる可能性だってあります。機械的にされたらきっと嫌なはずです。流れ作業みたいな感じで。例えば、いきなりパッと触るか、そこをスッと優しく触るかで全然受ける感覚が違ってきます。全然知らない人に触られることに対して人はどういう気持ちを抱くのか。それを考えると最初のファーストタッチってのがすごい大事になってくるんですよね。なので本当に心を入れます。そこで不快な思いをさせちゃったら本当に残りの時間全部不快な思いをさせてしまう。でも入れてあげると気持ちが伝わって大体皆さん眠りますね。

レ:「身近なマッサージ」というところだとハンドマッサージなどもあって単に施術というだけでなくセラピーの側面もあると思うんですけどもそちらに関してはどういう風に捉えていますか?

大久保さん:そういった面も大事だと思います。それも触り方で心が入ってるかどうかわかるので心を入れることは同じですね。マッサージは時間をかけようと思えばかけられますし反対に早くやろうと思えばいくらでも早くできてしまうことなので。限られた時間で何をお客様に思ってもらいたいのかとか、そういうのが大事ですね。

レ:他人に触れる仕事って色々な業種の中でもあまりないですよね。私も接客をしていても触れるということは殆ど無いです。反対に触れないことでお店とお客様が別れていると思います。
たとえ友達を接客していても仕事中は一緒に座って話しちゃうなんてことはありえないですし。触れたりすることでお客様と本当に近づくのはマッサージ、フットケアならではですね。

大久保さん:そこで心を開いてもらうと向こうからお悩み相談みたいのが始まったりして。心を開いてもらえたなと思いますよね。もうマッサージ以外の話にどんどん発展して自分のこと話してくれたり。そうなるともう心は通ってて、自分としてもばっちりできてるみたいな感覚になりますね。

レ:「心を通わせる糸口」とか「心を通わせるためにはどうするのか」いうのが気になってきました。もともと大久保さんがアスリートだという点も私はすごい気になっていて。現役時代の習慣も含めて何か「心」に関わることを教えていただけると嬉しいです。

大久保さん:気持ちの面だと、例えば試合が決まったら毎晩イメトレで寝る前に試合に勝ってから寝る。試合って必ず緊張するんです。なので試合前に全部想定内にするんですよね。「軽量をパスして」「バンテージを巻いて」と。頭の中で家から試合までの流れを一人でイメージするんです。流れを全部イメージできると「ここで緊張するな」なんていうのもわかります。ただ、それも想定内にするんです。「この選手はパンチが強いからダウンするのが当たり前だな」とか思っておくと一回試合でダウンしても焦らないんですよね。本当に想定内にすると焦らない。ビックリするとやりたいことってできなくなっちゃうんですよね。だから頭の中はクールに心は熱い状態にしておいて、それを保つ。あとは習慣はあんまりないですね……。反対に何かあります?

レ:僕ですか!?僕は休みの日とか早く帰れた日には靴の絵を描いてます。変な話なんですけど仕事を進めるのが上手くなって。絵は出来たか出来ないかがはっきりしていて、途中まで頑張ったけどそこは良かったとか過程を褒めることはほとんどなくて「努力したけどダメでした」じゃダメなんだと気づきまして。それで結果を意識するようになったり全体のバランスを意識して進めるってのができるようなったりとかして。描けなくても「線100本引いて寝よう」とか。

大久保さん:僕の場合は仕事でカルテ書くとかがそういう感じかもしれないですね。前に何話したかななんてのも書いたりします。

レ:話の内容を書くんですね。

大久保さん:来てもらった時にその話の続きができるじゃないですか。旅行に行くって話していたら「どうでした?」みたいな感じで。そうするとここに「しゃべりに来てくれる」っていう状態を作れて「痛みが治ったから来てくれない」とただの治療になっちゃうので私としては予防を大切にしているので通ってもらいたいというのもあるので。お茶何か飲みに来るぐらいの間隔で立ち寄ってもらえるとすごいいいかなって思いますね。あとは今は開いたばかりなので「おいしいごはん屋さんないですか:なんて聞いたりとかして。実際に行ってみて美味しかったら他のお客様にも勧めたりして。

レ:内容って覚えてもらえると嬉しいですよね。「仲良くなる」とか「覚えていますよ」っていうことをすごい意識して話してますね 。

大久保さん:確かにそうですね。体に触れるって心と体の距離が近い状態になるので大事にしています。

 

前半は、主にお仕事の話を中心に現役時代の話などを伺いましたが、途中で私の話を尋ねていただけるなど、そこはやはり「心と心を通じ合わせるプロ」といったところでしょうか。後半は現役時代のお話やメンタルコントロールの話など、もっと面白い話で目白押しです。次回公開まで楽しみに待っていていただけると幸いです。

 



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