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Pick Up Interview 荒井弘史靴研究所 荒井弘史さん 1/2

インタビューの記念すべき第一回はFANS.で私もお世話になりました、荒井弘史靴研究所の荒井弘史さん。

私も「荒井さん、荒井さん」とよく靴の話をしたり、荒井さんも私の撮る靴の写真を誉めてくれたり……と仲良くさせていただいてますが、意外と知らないルーツ、そしてブランドとしてのMIYAGIKOGYOの話などいろいろとお話ししてくれました。

紹介が遅れましたが、今回のインタビューは銀座工房日本橋工房とシューケアマイスターとして勤務させていただきております、私レオがお送りさせていただきます。

荒井さん01

 

のお仕事をするようになった経緯を教えて下さい。

荒井さん:高専卒業間近に就職したくないなーって思って(笑)。その時に大学の工学部への編入を考えて、そこで山形の大学に行ったんだよね。工学部に進んで勉強……もそうだけどスキーだったり釣りだったりって遊びを満喫しちゃって。それで、いよいよ卒業ってなったときに「便利になり続ける未来」みたいなのに疑問を持ったり、企業でそういう(工学とかを生かしながら)働いてる姿が想像つかなかったりして悩んだんだよね。そのときに、もうドコのかは忘れちゃったんだけどいっつも履いてるレザースニーカーがあって「これいいな」って。言葉に出すわけでもないし、絶賛するわけでもないんだけど「いいなぁ」って思ったんだよね。そのときに「靴って新品のときよりも履きこんだ状態がかっこいいな」ってふと考えたりして、なんていうのかな

レオ(以下:レ):工業製品って型落ちとかそういうのがどうしてもあるじゃないですか。新製品の方が優れているというか。

荒井さん:そうそう。靴はそうでもないなって。履けばはくほどかっこよくなるなって。それで先生に「靴とか、作りたいですかね」みたいなこといったら先生もぽかんとしちゃったんだけど「近くに工場があるから」って一応話はしてくれて。
それで、どうだったかな。確か近くの靴屋さんに行って紹介してもらって工場見学して。それが宮城興業で。見学してみたら面白くてそれで、アルバイトで入れてもらって。最初はコバ磨き担当ってことで一日8時間ずーっとやってたよ。

:基礎の基礎というか、とりあえず任せられる仕事って感じなんですかね。

荒井さん:仕事終わった後は好きなことやっていよって言われて、当時は手製靴を作ってたおじいちゃんもいたから教わったりして靴を作ることが楽しくなってきて。そのあとは契約社員に何とかしてもらったよ。バブルがはじけた後だったから雇うのも大変そうだったのと当時の社長が「製造業として靴に関わるよりは東京行ってデザイナーであったり販売の方に数年後はなってみたら?」なんて言われたけど、作るのも楽しかった。その後は企画の雑用みたいなのに移ったんだよね。宮城興業は下請けがメインでいろいろなところと仕事していたんだけどやっぱり景気が悪くていろいろあったんだよね。大量の返品された靴とか見たりね。その時に「ほしいと思っている人に届けられるような靴」を作ろうと思って。このころ当りからアパレルブランドの人とかがすこしづつ出入りして来まして。

:宮城興業自体が以前は下請けが多かったけど、そのころにはデザインを形にする企画の要素が強い製品が多くなったんですね。

荒井さん:そうなんだけど、下請けの印象がつよく企業の価値が伝わっていないのが悔しくて。当時は特にイギリスの靴が最高峰とされてたからそこがまたね。それで本格靴ブランドとして〝MIYAGIKOGYO”を立ち上げました。本格靴を作る技術もあるんだぞって見せたくて展示会で発表したら熱心に広めてくれるお店の人とかもいて。その後、社長の言葉もいただき、東京に出て靴の企画屋として〝荒井弘史靴研究所“を設立しました。最初は知り合いの事務所の一角を間借りして一人でしたが、スタッフが出来たり、お店(荒井弘史靴誂え室)が出来たり、工房ができました。

現在のお仕事内容を教えて下さい。
荒井さん:もう、知ってる人もいるけど荒井弘史靴研究所としてのオーダーメイドシューズ。OEMもやるし、お願いされればデザインもする。
:荒井さんってデザインも靴作りもできるのが珍しいですよね
荒井さん:いやいや、実際は全部中途半端だよ。自分としては「自分は、雑用が本業」と思っている。事務所のみんなにも「うちの仕事は雑用です」って言ってる。
:雑用って……。
荒井さん:いや、ここにまず靴が欲しい人がいるとする。それで商品がある。その後ろには資材であったり、工場であったり職人さんがいる。それで靴が形になるまでの過程の中で自分が役立てることをする。たとえば「この金具があれば物ができるならそれは自分が用意する」とか「デザインができないならデザインする。底付けができないならする」。そういう立場で。
レ:足りないものを補う荒井さんでいたいって感じですかね。
荒井さん:そうそう。

といったところでまずは前半はひとまずおしまい。

後半はライフスタイルやファッションについてのお話を聞いてきましたので、お楽しみに。

次回更新予定は8/8(火)です。それでは!



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